2021年6月8日
パチンコ店の4月の売上は前年比7割増加だが前月より1割強の減少
経済産業省の特定サービス産業動態調査によると、2021年4月のパチンコ店売上高(全数調査ではない)は189,270百万円で前年同月に比べ72.4%増と前年(2020年4月 61.8%減)が感染症拡大の影響により急減した反動から大きく増加しました。
しかしながら、前月(2021年3月)と比較すると12.9%減の大幅な減少です。
ちなみに、特殊要因の前年を除く過去2か年では概ね4~5%前後の減少に止まっており、このくらいの数値が季節要因とみなせます。2019年4月が対3月比4.4%減で2018年4月が4.9%減です。
こうしたことを勘案すると依然としてきびしい状況に変わりはないでしょう。(下のグラフをご参照ください)。
売上の減少に歯止めがかかるかどうかは感染症対策の進捗も焦点のひとつ
最近の動きは、状況が急激に好転するような目立った材料は特になく、売上の頭打ち感は続いていると思われます。
加えて、新型コロナウイルス感染症に関連する行動制限等の行政的な措置によるパチンコ店の客足への直接的な影響は確認できないものの、これを機に意識的に遊技を避けるパチンコユーザーが多かれ少なかれ存在することも否定できません。
2021年6月8日時点の「緊急事態宣言」および「まん延防止等重点措置」の実施区域と実施期間は以下のとおりです。
緊急事態宣言
●2021年4月25日から6月20日まで
東京都、京都府、大阪府、兵庫県
●2021年5月12日から6月20日まで
愛知県、福岡県
●2021年5月16日から6月20日まで
北海道、岡山県、広島県
●2021年5月23日から6月20日まで
沖縄県
まん延防止等重点措置
●2021年4月20日から6月20日まで
埼玉県、千葉県、神奈川県
●2021年5月9日から6月20日まで
岐阜県、三重県
●2021年5月16日から6月13日まで
群馬県、石川県、熊本県
こうした行動制限措置がさらに再延長されるのかどうかは分かりません。
しかしながら、現在、ワクチン接種のほとんどは医療従事者や高齢者等に限られていますが、今後、接種対象者が拡大される中で、大規模接種センターの開設や職域接種の導入など接種体制は急ピッチで整いつつあるようです。
これが行動制限の解除につながれば、パチンコ店から足が遠のいていた客層の戻りが多少は期待されるのではないでしょうか。