2021424

パチンコ店の休業により373億円の売り上げ(粗利)が消えるかも

新型コロナウイルス対策としての緊急事態宣言が425日に政府から発令されます。期間は511日まで。

 

対象となるのは東京都、大阪府、京都府、兵庫県の4都府県です。

 

東京都遊協が、今回の緊急事態宣言の休業要請に先駆けてパチンコ店を対象施設にしないよう東京都知事あてに文書を送っているとの報道がありますが、結局、対象施設になってしまったようです。

 

今後の展開はわかりませんが、4都府県のパチンコ店が全店休業すると仮定した場合の経済的影響を推計してみました。

 

結果は、425日から511日までの4都府県のパチンコ店の売上損失額を3727千万円と推計しました。詳細は下の表をご覧ください。 2020年のパチンコ店売上推計表

 

ただし、これは1日の売上高の平均値を基にしましたが、実際は繁忙期のゴールデンウイークに入ることもあり、影響は通常月よりもっと大きいのではないでしょうか。

 

実際に、パチンコ店がどの程度、休業要請に従うのかは未知数ですが、われわれ打ち手としては今後の成り行きを見守るしかないですね。

 

4都府県のパチンコ店は3千人近くの雇用を失う恐れ(産業連関分析ツールを使った推計)

雇用への影響について産業連関分析ツールを使い算出してみました。

4都府県のパチンコ店が17日間全店休業した場合の経済波及効果 

 

産業連関分析ツールはネット上に公開されていない県があるため、これまで入手できた12都道府県の産業連関分析を行い、その平均値を使い経済波及効果を測定しました。

12都道府県は、東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫、福岡、愛知、茨城、岐阜、石川、北海道です。

 

結果、以下のような基準が算出され、これらを基に推計しました。

12都道府県の経済波及効果を合算すると売上(粗利)の1.36倍となった(第2次波及効果まで)。

●就業誘発効果は売上(粗利)12百万円を生み出す(失う)ごとに1人の割合で発生する。

※第2次波及効果=生産で発生した雇用者所得が消費に回り、さらに生産を誘発する効果。

 

上記の方法によると、425日から511日までの4都府県パチンコ店の休業によるマイナスの経済波及効果は50687百万円となりました。

 

また、就業誘発効果のマイナスの影響では4,224人の雇用が失われる恐れがあります。

 

これは、他産業への波及効果を含んだ人数です。

 

直接効果の割合をかけるとパチンコ店の人数に近づくと思います。

 

生産誘発効果(マイナス)のうち直接効果の占める割合は67%で、2,830人です。

 

パチンコ店の雇用人数は、パチンコ・チェーンストア協会の調査によると22万人との情報があります。

 

これは、全国パチンコ店の雇用の約1.3%に影響を与える規模になります。(2,830÷220,000人=1.3)

 

推計にあたっての前提条件と推計方法

●推計期間は2021425日から511日までの17日間。

 

●各都道府県の売上高(粗利)はパチ・スロ機設置台数が全国に占める割合に応じて推計しました。

 

2019年の市場規模の20%を売上高(粗利)と仮定しました。各推計値はこの2019年の売上高がベースとなっています。


20204月から5月にかけての緊急事態宣言時の経済的影響についての過去記事⇩

・パチンコ店の休業が全国の経済や雇用に与える影響 ~ 4月7日から5月14日までの休業による影響

・パチンコ店休業による地域別影響と展望 ~ 4月7日から5月14日までの全国的休業による経済への影響

 

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By okadmin

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