2021年1月15日【記事更新:2021年4月13日】
更新箇所について:「期待値と出玉の偏りイメージについて」の項目を追加しました。
PA大海物語4スペシャルwithアグネスラムのスペックとCR大海物語4withアグネスラム 119verとの比較
2021年2月8日から新台導入予定です。メーカーはSANYO(三洋物産)です。
伝統ある甘海シリーズ王道のST機です。
スペックは以下の表のとおりです。
参考として、旧機種とみなされるCR大海物語4withアグネスラム 119verのスペックも併記しました。
等価ボーダーは18.6回転と多くの遊タイム搭載機種の例にもれず低めですが、2020年11月に導入された遊タイム機であるPAドラム海物語IN JAPANの17.2回転には及びません。
しかしながら、PAドラム海物語は甘すぎるため、お店の通常営業では回りが弱かったり電サポ削りが酷かったりといった調整が少なくありませんでした。それと比べると今回の大海物語4スペシャルは調整がしやすいのではないかと多少希望が持てそうです。
この機種の特徴は遊タイム搭載です。ただ、海物語は終日まったり打ちたいので、ストレスなく回せる調整の台を選びたいですね。
以下、旧機種と比較して気づいた点です。
●初当たり確率が旧機種119.8分の1から新機種99.9分の1へ軽くなっています。
●ヘソの返しが旧4個から新3個へ減っています。お店の利益調整の幅が広がるため、メリハリのある調整の台が投入されやすくなると前向きに捉えたいですね。
●一般入賞口の賞球個数が旧機種は3個のみでしたが、新機種では2個または4個と分けられました。こうした細かいところも調整の対象となり得ると思います。
●技術介入の観点からだと、大当たり入賞アタッカーの賞球個数が旧11個から新12個へ増えているので積極的にオーバー入賞を狙っていきたいですね。ただし、新機種は最大ラウンド数が10Rと、旧機種の16Rを下回り、その他のラウンドも旧機種を下回っているので、玉増えの効果は限定的と考えるのが自然でしょう。
遊タイム期待値を計算してみました
遊タイムの発動契機は通常時を299回転消化後となります。
遊タイムに突入後は、最大379回の時短に突入し当選確率は97.8%となりますのでほぼ当たります。
遊タイムの天井期待値と通常時を含めた全体の期待値はほぼ同じですので出玉のバランスは良いと思います。遊タイムへの過度の期待はしないほうが良いとも言えます。
まずは出玉削りなしの標準モデルです(差玉)。
次に、出玉が10%減る場合ですが、こちらのほうが現実的だと思います。
貸玉料4円で金額換算した場合の期待値は以下のとおりです。交換率は4円等価交換および3.57円交換の2種類で計算してあります。
出玉削り10%です。
参考までに、終日打つ場合のボーダーライン回転率を一覧表にしましたのでご活用いただければ幸いです。
期待値と出玉の偏りイメージについて
下のグラフは、PA大海物語4スペシャルwithアグネスラムをパチンコ店で実際に打った場合を想定し、大当り確率やラウンド振り分け等のスペックを基に玉の出方をシュミレーションしたものです。期待収支(期待値)と実収支の平均値の推移です。4円パチンコの出玉削りなしの調整で等価ボーダープラス3回転程度(ここでは250玉あたり22回転)を想定しています。(実収支は実際に手元に残る差玉を金額換算した値で出玉のかたよりを考慮して算出しました。)
グラフをみると、実収支がマイナスの値となっているのは通常回転200回転を超えるあたりまでです。持ち玉ができにくく現金もしくは貯玉による投資が続いている状態ですが、昨今はこれが300回転を優に超えるスペックの荒い機種も珍しくありません。こうした機種と比較すると出玉の安定感はかなり高いと言えます。また、実収支が期待収支を下回るいわゆる欠損の幅もさほど大きくありません。
期待収支は、ボーダー超えの台を打てば、回した通常回転数に応じてプラスになりますが、実際の実収支は連チャンで大きく出玉を伸ばす事もあれば、単発続きで投資がかさむ事もありブレるので平均的なイメージとして捉えてください。
実収支はラッシュ突入率を考慮して算出してあります。一般的に、ラッシュ突入率が低い一方、逆にラッシュ中に有利な出玉振り分けとなっているタイプの機種は出玉の爆発力は高いですが初期投資はかさむ傾向にあります。逆にラッシュ突入率が高かったり、通常時とラッシュ時の出玉振り分けの差が少ない機種は期待収支どおりの実収支が得られやすい傾向です。
最終的には機種タイプに関わらず回転数が積みあがるにつれ期待収支と実収支の差は縮まります。