2020年8月31日
例年9月は前月の回収傾向がやや弱まる時期
例年、9月のパチンコ店の還元状況は、前月、お盆休み期間中の回収の反動から通常営業の調整へ戻る公算が強いです。
多くの集客を図らなければならない大型連休などの催事は控えていませんが、今年9月は土曜日を含めた4連休が19日から22日にかけて控えており、この期間を除けば例年どおりの還元が期待されます。
しかし、今年の状況は良くはないと思われます。
サラ番問題の影響は業界内のみならずいずれユーザーへ転嫁の恐れも
経済産業省の特定サービス産業動態調査によると、パチンコ店の6月の売上高は前年比3割減少しました。
コロナ禍による全国一斉休業で8割近くも激減した5月よりも大きく改善してはいますが、前年割れは12か月連続となっています。
これは、パチンコ客の所得環境が先行き不透明である事に加え、従来からの広告宣伝規制や射幸性を抑えた遊技機への転換(一定期間先延ばしされてはいるが)による集客への影響が続いていることにも起因すると思われます。
売上が低迷していることから、パチンコ店の還元状況は全体としては芳しくないと考えるのが妥当でしょう。
こうした状況下で、出てきたのが以下のサラ番問題です。
まず、2018年2月、遊技機規則が改正されました。
当初、2021年1月までにすべての旧規則機を撤去し、新規則機へ入れ替える予定でしたが、コロナ禍により期間が延長されています。
警察が1年間の猶予期間を与えたのを受け、業界側は最大7か月の延長を取り決めました。
ただし、射幸性の高い遊技機の設置期限延長は無く、当初の予定通り撤去する事になっています。
しかしながら、決められた設置期限以降も稼働を続けるパチンコ店が一部にあり、問題となっています。その機種が、押忍!サラリーマン番長 俺に日本は狭すぎるA9、通称「サラ番」なのです。
東京都内パチンコ店を例にとれば「サラ番」の最終設置期限は2020年8月10日ですが、撤去しない掟破りが物議を醸しているわけです。
サラ番はパチスロですが、設置期限が決められているのはパチンコも同じです。こうした問題は、今後もパチンコ、スロットを問わず他の機種でも起こる可能性はあります。
どちらかというと、業界内のもめ事の様相が濃いようにみえますが、パチンコユーザーから見ると、新台が打てる機会を先送りされてしまうとも取れます。
加えて、いまだ人気の高い旧基準機を増台するお店も目立ちますが、設置期限が短い事から、その場しのぎの施策と取られても仕方がないでしょう。
長い目で見て収益を生み出す新台の導入をわざわざ見送るわけですから、パチンコ店の先々の収益に影響が出てくる事態も十分に考えられます。
収益が低下するとパチンコユーザーへの還元もままならず、辛い調整の営業に繋がりかねません。
考え過ぎかもしれませんが、結局、ツケはユーザーが払う事にならないとも限りません。
参考までに2020年9月に市場へ導入予定のパチンコ新台です。
P弾球黙示録カイジ沼4 ざわっ・・・ver.
PA真・怪獣王ゴジラ77ver.
P ROAD TO EDEN
P烈火の炎3(甘デジ)
Pスーパー海物語IN JAPAN2金富士ピリッと319バージョン
Pスーパー海物語IN JAPAN2金富士はんなり199バージョン
ぱちんこ仮面ライダー轟音 (遊タイム付)
ぱちんこGI優駿倶楽部 (遊タイム付)
優良台になかなか巡り合えない場合は店舗を変えてみるのも立ち回りのひとつ
ネット上では、パチンコ店の客足は、まだ前年には及ばないが、全体としては戻りつつあるとの意見が優勢です。一方、戻りが芳しくないお店も見受けられるなど、店舗による明確な差は依然としてあります。
しかしながら、全体の売上は前年を下回っている事に変わりはなく、お店の出玉還元の状況もまちまちです。
お盆期間中は、例年どおり全体的に回収傾向だったとの意見が多いように感じました。もちろん、優良台を投入してきた一部のお店もみられますが。
私の地域では、お盆明け直後から優良台を投入してきたお店がありましたが、コーナー全てを開放するのではなく1シマ(列)だけといったように、投入規模は小さくなっています。
特に売上が低迷している今年は、お店の還元に向ける資金(費用)が限られていると考えられます。
勝ちにこだわる打ち手は、特定のお店での特定日など、優良台が投入される確率の高い日を中心とした立ち回りがベストな方法である事に変わりはないでしょう。
また、遊技を楽しむ事を重視する打ち手は、お盆期間を過ぎた現在でも回収傾向の強いお店での稼働は避けたほうが無難でしょう。他のお店を試してみるのもひとつの方法だと思います。