2020年5月6日【記事更新:2020年12月14日】
データの更新になります。これまでの4年分のデータに2018年を追加し5年分のデータとしました。還元の傾向は変わりません。
パチンコ店が赤字のまま還元し続けることはありません
パチンコ店は、経営を維持していくのに必要な利益を得るために売り上げ(貸玉料の売上)を伸ばそうとします。何もせずとも十分にお客さんが集まる時は、売り上げが伸びやすいので出玉還元をする必要は薄れます。
しかし、普通は売り上げを伸ばすために集客が必要となります。集客の主な手段には広告宣伝と出玉還元があります。
このうち広告宣伝に関しては年々規制が厳しくなっているので、出玉還元による集客の比重が自ずと高くなっていることは想像できます。
しかしながら、出玉還元するには原資が必要ですし、将来にわたり固定客を増やすための出玉還元でなければお店にとっては意味がありません。
経営の主な目的は利益を出すことですので、赤字を出してでも集客することが無いとは言えませんが一時的でしょう。
パチンコ・パチスロ還元率の月別推移
パチンコ店の出玉状況は年間を通してみると、2月から4月にかけて開放した後、年末年始に向けて徐々に回収傾向で推移します。
特に8月、12月、1月は回収月です。これは、お盆、年末年始の繁忙期に利益を確保するためです。
5月もゴールデンウイーク期間があり繁忙期ですが、グラフで見る限り、さほど回収のきつい月ではなさそうです。
なお、下のグラフは各月の5年分のデータの合算ですが、単年での還元率は年々低下しています(グラフには表示していません)。また、近年は回収月と開放月の還元率の差は小さくなる傾向にあります。
もちろん、店舗により違いがあることは言うまでもありません。
主な催事の時期
ゴールデンウイーク(4月29日~5月7日)
お盆(8月11日~17日)
年末年始(12月29日~1月4日)
還元率が高い時期は2月から4月と催事時期の前
普通のパチンコ店は集客のために出玉を開放する時期があります。
月別では2月から4月にかけてです。これは、新社会人や高校を卒業した人たちをターゲットにしていると思われます。
また、ゴールデンウイーク、お盆、年末年始の前の時期にも開放して集客します。
集客に特に力を入れているお店は、ひと月の間でも開放する日を何日か設けます。特定日と言われている日に開放する時があります(回収する時もありますが)。
意外と月末に開放する事もありますが、おそらく利益調整だと思われます(回収する時もあります)。
グランドオープンやリニューアルオープン、創業記念日といった特別な日もあります。
この他、客足が鈍り始めた時とか、長期に客を付けたい新台を開放するとか、お店の戦略次第でさまざまです。
なお、年中回収のお店もあるようです。
グラフは某パチンコ遊技機関連企業が公開しているデータを基に算出しています。パチンコ・パチスロ全体の2014年から2018年のデータを5年分合算した値です。
データ内容は、パチンコホールで稼働している遊技機の1日1台あたりの売上、粗利です。全国すべてのホールではありません。