2020年1月7日【更新:6月2日】
貸玉レートの変遷
パチンコの貸玉レートの上限金額の変遷を以下に簡単にまとめました。
●1949年に1円から2円に変更。この頃はまだ手打ち式でした。
●1972年に3円に変更。この年から電動式ハンドルが認可されました。
●1978年に4円に変更。
●2014年4月から消費税相当分の上乗せが認められたため、現在では消費税込みで4.4円以下となっています。
1978年から30年近くもの長い間、1玉4円のみといった時代が続きました。
2006年頃から1円パチンコを始めとした低貸玉パチンコが普及していきました。低貸玉専門店も続々登場しました。
現在でも4円パチンコが主流ではありますが、低貸玉パチンコも立派に市民権を得た形となっています。
複雑系の貸玉レートには困惑する向きもある
ここ10年ほどの間に、パチンコの貸玉レートはかなり多様化していますね。
自分の近所のホールも4円、1円、1.6円、1.25円のうち2つの組み合わせが頻繁に変わりました。4円+1円での営業から1.6円+1円に変わり、しばらくして4円+1.25円に変わるといった具合です。
低貸玉パチンコは全国的に1円のシェアが最も高いです。これに1.25円、2円、0.5円が続くようです。
この他、0.1円とか0.2円とかの超低貸タイプの他、0.224円、0.67円、1.12円、2.24円といったマニアックなものまで確認できます。おそらく、基準の貸玉レートに消費税分を乗せているのでしょう。
しかし、ユーザーからみれば、混乱要因でしかありません。顧客ニーズはどこへ行ったのでしょうか。
集客手段としての低貸玉レートの導入は頭打ち
グラフは貸玉レート別にみたパチンコ機の台数割合の推移です。データはダイコク電機さまのホームページからお借りしたものを加工してあります。データサンプル数は全国の3割ほどの台数になります。
4円パチンコと1円パチンコは掲載データをそのままグラフ化しました。1円、4円パチンコ以外については、100%からそれらを差し引いたデータをグラフ化してあります。点線は近似曲線です。グラフの長期的な傾向を示します。
グラフにある「1円、4円パチンコ以外」とは、1.25円や2円パチンコなどの複雑な貸玉レートとみなしました。
2008年から2017年にかけての推移を見てみます。
4円パチンコの割合は減少傾向ですが、減少の勢いは2014年以降、やや落ち着きつつあります。
1円パチンコは増加傾向でしたが2015年で頭打ち感が見られます。
それら以外のレートも急増していましたが、2016年から落ち着いてきたように見えます。
このように、低貸玉レートの導入による集客効果にも手詰まり感が出ているようです。
次回へ続きます。