202014日【更新:202061日】

4円パチンコの稼働状況と1円パチンコとの比較

現在の4円パチンコのユーザーや稼働時間は年々減少しています。パチンコホールの4パチコーナーの稼働を見ていて分かります。

 

また、データからも明らかです。4円パチンコ1日1台あたりの玉の打ち込み個数(アウトという)は2017年で14,660個と、5年前の2012年(19,330個)と比べ2割以上(24.2%)減少しています。

 

この間、稼働時間も同様に減少(20123.9時間→20172.94時間、24.6%減)しています。

上記データはダイコク電機様のホームページからの引用になります。全国パチンコ台数の3割程度の平均データです。

 

一方、1円パチンコ(ここでは便宜上、低貸玉パチンコを総称します)は稼働が良いように見えますが、ネットの記事情報だけでは推移がいまひとつよく分かりません。

 

データをみると、1円パチンコのアウトは2012年の26,800個から2017年の22,650個へ15.5%減少しています。

 

4円パチンコほどの減少率ではありませんが5年前より稼働は低下していますね。

 

稼働がよくなれば出玉還元にも期待が持てるはずだと思っていましたが、なかなか厳しいようです。

 

ただし、4円パチンコより稼働が良いことに変わりありません。これは、アウトの絶対個数の違いから分かります。2017年では122,650個に対し414,660個なので、1円は4円の約1.5倍も稼働が高いとみなす事ができます。

 

パチンコ市場全体は縮小傾向で推移

このシリーズでは、パチンコホールは1円パチンコをどう扱おうとしているのか、自分なりの考えをまとめようと思います。

 

今回は、現在の1円パチンコがどのように広がったのかについて記述します。

 

パチンコ全体の参加人口は、日本生産性本部のレジャー白書によると、1995年に2900万人を記録しています。それから落ち込んだり回復したりを繰り返しながら減少傾向で推移。2018年には950万人にまで激減しています。

 

一方、パチンコの市場規模のピークは、2005年の348620億円で、2018年には207000億円にまで減少しています。

 

この13年間に何があったのでしょうか。

 

ホールの顧客獲得競争が激化した

まず、参加人口のほうが早く減り始めたにも関わらず、市場規模は2005年までは増加していることに注目します。

 

これを額面どおりに解釈すると、パチンコユーザーひとりあたりがパチンコに使うお金が増えていたことになります。

 

1990年代初頭のバブル経済崩壊以降、そんなに日本の景気は良くなったようには感じません。失われた10年だか、20年だか30年だか言われながら、リーマンショックも消費税増税も自然災害も容赦ありませんでした。

 

ユーザーの財布の中身はそれほど増えていないのに、遊技にお金が飛んでいけば問題にもなりますね。

 

そのためかどうかは定かではありませんが、20047月には遊技規則が改正され、ホールは射幸性を抑えた機器への大量入替えを余儀なくされました。

 

その時以降、ホールの大型化や機器の入替え頻度の増加が顕著となり、特に大手パチンコ企業間の集客競争は激しくなりました。

 

大手が規模を拡大したのに対し、閉店に追い込まれるホールも後を絶たず、盛と衰の二極化が進行しました。

 

1円パチンコは集客のための苦肉の策として登場

ネットの情報をみると、2006年頃から11円での営業スタイルが広がり始めるとの記述が目立ちます。

どうやら、集客手段を低貸玉に求め始めたのはこの頃からのようです。

 

ホール側としては「顧客ニーズへの対応」という理由です。その背景には、激化した企業間の顧客獲得競争がありありと見てとれます。パチンコユーザーが1円パチンコの登場を切望していたのかどうかについてはよく分かりません。

 

顧客負担の増加から参加人口の減少加速へ

ある大手パチンコ企業の当時の決算書(公表されています)には以下のような記述があります。「高射幸性機等による消費金額の上昇により、遊技参加人口が激減し、(途中省略)廃業、営業停止にいたるパチンコ店が増加しました。

それに対して、現状は「遊ぱち」運動に見られるように、射幸性を落としたゲーム性の高い遊技機導入等の取り組みにより、顧客の増加へ業界を上げての取り組みを行っています。」

 

やはり業界も分かっていますね。ユーザーに先立つものがなければ、パチンコも打ちたくてもできないですから。

 

1円パチンコはどこへ向かうか模索中

今後、1円パチンコがどう扱われるのかを探るには、決算書に書いてある内容を、年を追って見ていったほうが分かりやすそうなので、以下に羅列します。

 

「売上高の中核である4円パチンコの集客低迷が長期化し、市場規模が縮小。」

 

これは分かります。

 

「顧客ニーズを反映し貸し玉が1円のライトパチンコ(低貸玉営業)や貸しメダルが5円の【ライトスロット】(低貸コイン営業)など遊べる遊技機への投資も継続的に行うことでパチンコ事業の基盤強化を行ってまいりました。その一方で低貸玉営業の拡大等のため遊技台1台当たりの売上高が減少傾向~」

 

貸玉料は4分の1の料金なので売上は減ります。

 

「パチンコ市場では集客を目的として貸玉料金を低く設定した低貸玉営業が増加しておりますが、娯楽の多様化などにより参加人口の減少は続いております。また、低貸玉営業が増加していることで遊技参加者の 1 回当たりの消費金額が減少~」

 

パチンコ参加人口が減っている理由は他にもあるということですね。参加者がパチンコにお金を使わなくなってきたらどう対処するのでしょうか。

 

「遊技機においては、高射幸性から低射幸性へと徐々に変化をし、売上性能が低下をしております。

年々、市場全体の稼働率は低下し、顧客負担は上昇している状況となります。」

 

売上性能が低下している事は分かりました。

この間、MAXタイプ機の人気等に支えられる場面もあったが、全体としては売上性能は低下していたのですね。

 

顧客負担が上昇しているというのは、還元率が低下している、言い換えればホールの利益を確保するために低下させざるを得ないという事でしょう。出玉還元日が減ったり、パチンコの調整やパチスロの設定が辛めになることを意味しますね。

 

ホール側のこうした営業方針の意図を勘案しながら、1円パチンコの未来を考えてみたいと思います。

 

次回へ続きます。


20200104 1円パチンコの未来はどうなるか編 - コピー

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By okadmin

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